認認介護と老老介護、キーポイントはストレス発散と認知症予防

高齢化社会は、介護問題を生みます。高齢者が高齢者を介護する老老介護、認知症患者が認知症患者を介護する認認介護は、大きな社会問題となっています。

老老介護の介護者は高齢者であるため、身体介助で体を傷める可能性があります。高齢者が介護を担うと、ストレスも相まって心身ともに悲鳴を上げてしまうような状況に陥ることが多いです。老老介護がたいへんな状況であることは間違いないのですが、認認介護は介護者が認知症であるがゆえに、正常な判断力を失っていることからさらにたいへんで危険な状態だといえます。

認知症の原因のひとつにストレスがあります。ストレスをためると、全身の血流が滞りがちになります。脳の血流ももちろん滞り、脳の神経細胞に栄養や酸素が行き届かなくなってしまいます。その結果、記憶に関する脳の領域が委縮し、認知症が引き起こされてしまうのです。老老介護の介護者は、介護の厳しい現状や周囲からの孤立等によって強いストレスを感じていることから、認知症になる危険性があります。老老介護が認認介護に移行してしまうような状況に陥らないように気を付けなければなりません。

介護でたまりがちなストレスは、上手に発散させることが必要です。高齢者の介護者は、孤独な状況で介護を担っていることが多いですが、悩みを相談できる地域包括支援センター等を利用し、話をしてみると良いでしょう。また、手の指を動かして脳の血流量を増やすことで、認知症を予防する効果が期待できます。例えば折り紙を折ることのような、介護の合間に簡単に取り組めるものを生活に取り入れると効果的です。